認知症って、どんな病気ですか?
脳は、息づかいや眠りをはじめとする考えることなしにこなしている行為から、考察する、体を動かす、創造するという様なハイレベルな営みに関することまで、人間のありとあらゆる活動を管轄する「司令塔」の役割を果たしちているのです。
認知症は、脳の細胞が多種多様な原因で少なくなったり、働きが低下したりすることで、記憶や判断力の障害などが現れた状態に陥っていることです。
認知症はだれでもかかりうる病気です。ここでは、認知症について知っておきたい基礎知識をまとめてみました。
家族のためにも知っておきたい認知症の基礎知識

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私達の誰一人として、老化するという事を回避することは不可能です。
一方で アンチエイジングでその進行を緩やかにすることは可能でしょう。
しかしながら、結局のところ「老い」へと行き着く時期は絶対来てしまいます。
そのうえで、老いると並行して発症率が上昇することこそが認知症です。
まだまだ将来のこと、などと思わずに、今から認知症に関して熟知しておくことをおすすめします。 知識をつけておくことによって、認知症という事から自分の身を守り易くなると言えます。
人生で有終の美を飾るためにも、認知症に関して理解しておくことは、重要です。
私たちが日常生活を送るために必要な脳の働きを「認知機能」と言います。
認知機能には、記憶する、判断する、コミュニケーションをとる、考える・・・などの脳の働きが考えられます。
認知症は、これら認知機能が、脳のなんらかの異常により、著しく低下してしまった状態です。
そして、認知症の怖いところは、その弊害が日常生活にまで及んでくることなんです。
認知症によるもの忘れは、毎日の行為や出来事そのものを忘れるようになってきます。
外出すらさせることが危険になってきます。そうなると家族は安心していられなくなります。
認知症の症状をよく理解して、もし、認知症の症状が現れたら、なるべく早い段階で治療を開始することです。
そのためにも、認知症の基礎知識を把握しておくことは大切です。
なにより、家族のためにも・・・です。
認知症のアルツハイマー型認知症ってどんな症状なの
認知症のうち、50%を占めるのがアルツハイマー型と言われています。
アルツハイマー型の認知症は、タンパク質「βアミロイド蛋白」が脳の神経物質に蓄積し、神経細胞が破壊され、脳が委縮することにより脳機能が低下して引き起こされるものです。
アルツハイマーは、遺伝子の影響が大きいものです。
そのため、そうした遺伝子を持っている人が完全に回避することはできませんが、アルツハイマーになりにくい生活習慣を心がけることにより、発症率を低くしたり、症状の進行を食い止めたりすることはできます。
アルツハイマーの初期症状
認知症と判断される5年ほど前から、初期症状が始まることが多いです。
初期症状として、以下の点が挙げられます。
・車の運転やお金の計算はできるのに、少し前のことを忘れる
・軽度認知障害(MCI)が起きる
→物を置忘れるなど、日常生活に支障をきたすことはないものの、最近の出来事を忘れる、少し前の記憶が悪くなるなどの症状が現れ、その頻度がだんだん増えていきます。
この段階できちんと処置しないと、アルツハイマーに移行してしまいます。
・計画を立てたり、スケジュールを組んだりすることができなくなる
・短期になる
・好きなことに関心をもたなくなる
・相手の話を聞いているときに、自分の言うことを考えることができなくなる
→会話がスムーズにいかなくなる
これらの初期症状を経て、アルツハイマーが発症します。

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アルツハイマーが発症すると次のような症状が現れてきます。
アルツハイマーの症状
・何度も同じことを言う
・同じことばかり聞く
・同じことを何回もする
・置き忘れが多くなる
・少し前のことを忘れる
→電話をかけたことなど、自分がしたことなのに忘れてしまいます。人に指摘されても思い出せない。これで、ヒントを出すなどして助け船を出してあげれば思い出すケースは、アルツハイマーではありません。
・家族がわからなくなる
・理解力や判断力が低下する
→迷子になる、食事を順序良く作れなくなる 等々・・・
アルツハイマーの可能性が考えられる場合は、早めに検査を受けることが大切です。
医療機関の検査では、PETでCTやMRIにより、かなり高い精度でアルツハイマーの特徴を捉えることができるようになっています。
レビー小体型認知症とパーキンソン病との類似点とその症状は?
レビー小体型認知症は、認知症のうちでは、アルツハイマー病の次に多い病気で、症状はアルツハイマーと共通する部分も多く、認知症全体の約20%を占めると言われています。
レビー小体型認知症は、主に大脳皮質の多くの神経細胞に、「レビー小体」という変化が現れる状態を言います。
認知症にパーキンソン病という認知症がありますが、パーキンソン病は、脳幹にレビー小体が現れます。
レビー小体病は、大脳皮質全体にレビー小体が現れます。ここが両症状の決定的な違いと言えるでしょう。
レビー小体型認知症は、アルツハイマー病とパーキンソン病、2つの疾患と類似点があります。
レビー小体型認知症とアルツハイマー病との類似点
「もの忘れ」など、認知機能の低下において共通点があります。
・時間と場所がわからない
・気分と態度が変化しやすい
・注意力が落ちる
・記憶が混乱しやすい
・判断力や分別の低下
・独創力や統率力が失われる
レビー小体型認知症とパーキンソン病との類似点
運動機能の低下において類似点があります。
・筋肉が収縮する →動作がゆっくりになる、凍ったような姿勢をとる
・バランスが悪くなる
・歩くときに足を引きずるようにする
・猫背になる
・手足がふるえる
・声が弱々しくなる
・嚥下が困難となる
・気絶や卒倒がある
レビー小体型認知症は、以上上げたアルツハイマー病やパーキンソン病と類似する症状に加え、独自の症状があります。
もっとも特徴的なのは「幻覚」です。
・幻覚、幻視、幻聴がある
・無秩序な行動をとる
・無反応となる
・睡眠障害
・自律神経の機能が低下する →血圧の変動、失禁、便秘、性的機能障害
・錯乱
・日によって症状が変動する(同じ日でも症状の重篤度が変化する)
レビー小体病は、初期症状として幻覚や妄想が現れます。
これを放置しておくと、もの忘れなどの認知症の症状が現れます。
そして動作が遅くなる、小股で歩くなど、パーキンソン病に似た障害が現れます。
怖いのは、高齢者がレビー小体型認知症を発症すると、数年のうちに寝たきりになることが多いことです。
レビー小体型認知症の初期症状が見られたら、早めに治療を開始するべきです。
早期発見、早期治療により、進行を食い止めることが可能です。
早めに医療機関を受診しましょう。
まとめ
現代人は魚を食べなくなっています。その結果、DHA不足が起こり、老年になってからアルツハイマーを発症しやすい状況にあると指摘されています。
痴呆症かどうか確かめるにはとても簡単な検査法があります。
「最近のニュースをなにか挙げてください」と尋ねてみてください。
すると答えが返ってきません。その時・・・
そこで、古い話をしたり、「忙しくてニュースを見ていない」など、その場を取り繕ったりする場合は、認知症の可能性があるとのことですよ。参考までに。。。
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